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店長日記
向田邦子・・・・・・・・その1
2012年03月04日
 遠藤周作の他に好きな作家と言われたら「向田邦子」と答えます。先日、友人が「名文探偵、向田邦子の謎を解く」(鴨下信一著)のレビューを書いていました。

「向田邦子と彼女が愛した時代を慈しむように解説してくれています。向田作品を通して向田さんを深く知る本です。」
私も実際に買って読んでみましたので、実に端的に言い当てていると思います。向田作品と昭和という時代は、切り離せないものがあります。昨年は没後30年ということもあり向田作品がよく取り上げられていました。BSで「寺内貫太郎一家2000」というのがありました。私が中学生の頃、流行ったドラマで、大暴れするお父さんと、おきんばあさんの「ジュリー」という台詞が印象的でしたが、あらためて見てみると不器用な父と全てを包み込む母の大きさ、年の功のおばあちゃん、石屋という伝統的な仕事への誇りと愛着など昭和の香りと良さが随所に盛り込まれているドラマだということがわかりました。
お手伝いの美代ちゃんが家族の問題に口出しし、貫太郎が「これは家族の問題だ、他人のお前がとやかく言う事ではない」と怒り、これに対し悔しさで涙ぐむ美代ちゃん。「私、ここの家に来た頃、自分の洗濯物は別に洗っていたら、おかみさんが『みよちゃん、いっしょでいいのよ』って言ってくれて、自分の洗濯物も家族に加わってぐるぐる回るのをみて本当に嬉しかった。良い所に来たんだって思った。」という台詞。上手いと思います。今の時代では、珍しいかもしれない家族の在り様。昭和の家族の姿かもしれません。


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